連載第16回
「介護療養型医療施設のゆくえ」
「介護療養型医療施設」は2011年度に廃止という方針が既に厚生労働省により打ち出されているが、その受け皿として介護療養型老人保健施設が創設される。現行の老人保健施設より医療体制を手厚くするもので、療養型からの転換を図るものだ。これに先立ち、2月8日社会保障審議会介護給付費分科会では関係者からヒアリングを行った。
 意見陳述したのは上川病院、永生病院ら医療側と、高浜市などの保険者側。「療養病床の再編は画期的な施策であり積極的に推進すべき」とする森高浜市長に対し、「病院だから出来ていた医療機能が老健でできるのか」(武久博愛記念病院理事長)、「移行がこのまま進めば確実にケアが悪くなる。受け皿施設に医師が常時配置されなければ、嚥下などいくらか問題あればケアが面倒と、即座に胃ろうなど施設側の都合で行われる。まともな終末ケアができなくなる」と吉岡上川病院理事長は訴えた。医療側の熱弁も廃止ありきの前提の中では、保険者側と噛み合うところは少なかった。介護保険創設時には施設類型の一元化も将来方向と検討されたが、むしろ施設類型は複雑化していくようにみえる。

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