※あいマックスメンタルヘルス研究センター発行『お年寄りのこころ学』より

身近な人に先立たれるお年寄りの気持ちって?

母親を亡くした後、父親の塞ぎこみようは見ていられないほど・・・

 

 お年寄りにとっては配偶者や子ども、兄弟姉妹などの身内、友人などの死に対する悲嘆が深刻な問題となっている場合が多いようです。特に、自分の子の死を先に迎えてしまったときの悲しみは計り知れないものとなります。
 お父さんにとって、お母さんとは何十年と連れ添ってきた空気のような存在であったことでしょう。居て当たり前の存在。居てくれないと困る存在。
 現在の高齢者世代の多くは身の回りのことは妻がすることが多いといえます。おとうさんは家事のあらゆることをおかあさんにまかせ頼ってきたかもしれません。
 一般的に、お年寄りは、自分が感情を表すと家族が心配したり、戸惑ってしまったりすると思っていることが多いようです。また、年をとっているのだから、周囲の人間が亡くなることは予測できることだし、自分だってまったく予測していなかったわけではない、と自分を納得させようとすることもあるでしょう。本当は納得できないのに。家族に自分の胸の内を打ち明けるのもはばかれるのかもしれません。こうした理由で、おとうさんは、おかあさんが亡くなって悲しくて、苦しくて持っていきようのない気持ちを、自分ひとりで抱え込もうとしているのかもしれません。
 
チェック
 ゆっくりでも対話をして、こころの中で混乱している思いを吐き出してもらって、立ち止まらず、これから先の人生を進んでもらうように支えます。
こういったケースではカウンセリングを受けることが有効な場合があります。カウンセラーはお年寄りの中で抑圧されている感情を体の外に出すという作業を行います。傾聴と呼ばれる技法で、お年寄りの話しに耳を傾けます。特に老年心理を学んだカウンセラーであれば、お年寄りは、「この人に話してもいいんだ」という安心感、信頼感を抱き、今まで誰にも話せなかった胸のつまりを外に出すことができるかもしれません。


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身近な人に先立たれる気持ちって?